私は子どもが大好きで、
いい奥さん、いい嫁、いいお母さんになるのが夢でした。
病気かな?と感じてしまうほど、
懐が広くて、怒らなくて、優しいケイさん(当時はそう思っていた)と結婚し、
入籍から2年後に娘を出産しました。
ケイさんは優しい人ですが、「お父さん」という感じではありません。
“可愛くてついつい子どもを抱き上げちゃうこと”もしません。
“名前を呼んで話かけること”もしません。
“「娘はどうしてる?」と気にかける連絡”もありません。
おむつ替えも、お風呂も…育児は何もしません。
ただ、怒ることも苛々することも一切ありません。
「子どもが可愛い?」と聞けば、決まって「可愛い」と答えます。
ASを疑う事はしていない時期ですが、両親も私も「何となく任せられない」気持ちがあったので、
生後3ヶ月くらいまで里帰りをしていました。
元々は“自分の家庭をもち、いい妻・嫁・母”になりたかった私は悔しくて自宅に戻りました。
(私は負けず嫌いだったり、周囲を気にし過ぎてしまったり、厄介な性格なのです)
基本的に育児や家事は全て私の役目ですが、
夕食の片付けとゴミ出しはケイさんも手伝ってくれました。
ある日の夕方…
娘をお風呂に入れ、娘を先にケイさんに受け取ってもらった日の出来事…
みぃ「私も洗っちゃうから、先に着替えさせちゃって」と伝え、バスタオルでくるんで、ケイさんに渡す。
すると、
そしてまた
「みぃちゃん甘え過ぎよ」の近所の声に反省する日々を繰り返す…
_いま思うと_
定型人が当たり前に感じている「常識」と呼ばれるものが分からないので、
子どもを「みる」に含まれる具体的な行動が分からなかったのだと思います。
みる=環境に注意する。オムツを変える。泣いたら抱っこする。服を着せる。
が、分からないのです。
また、何が悪いか分からないので、謝罪の言葉もないのです。
子どもが産まれて3年以上が経ち、ASの診断を受けて、
ようやく…やっと…分かったことは…
「父性本能が全くない」という事実でした。
(注:ASの人がという意味ではなく、ケイさんの場合です。)